Shattered Glass

ニュースの天才

拍子抜けするほどスケールの小さい作品

とんでもない大事件でも起こしたのかと思ったら、意外なほどスケールが小さい話だった。(ただしキャッチコピーを信じるなら、全米を震撼させた事件だそうだが)
どうやら実際にあった事件らしいが、そのスケールの小ささ故、逆にリアリティが感じられるのも皮肉な話だ。ジャーナリズムに身を置かない人間にとってはどうでもいいような話で、その記事が面白ければいいじゃないか?と思える。今で言えばフェイクニュースのハシリみたいなもので、発表の場が威厳のない媒体だったら、たいして問題のない話なんじゃないのか?
ただ、主人公は一応イケメンで(実際はどうか判らないが)、なんとなく人に(特に女性に)好かれるっぽい人間に描かれているが、日本社会ではとうてい受け入れられるタイプの人間には思えない。あんな歯の浮いたようなセリフを平然と言える奴は信用できない。まあアメリカ社会だと、そこまで毛嫌いはされないっぽい気はするが。

コトの種類は違うが日本で言えば数年前ワイドショーを賑わしたサムラゴーチ事件のようなものだろう。
しかしさすがアメリカ、これだけの事件を起こしておきながら、数年後には自伝的小説を出版しているから恐れ入る。
イヤ、もっと近しいものがあった。ナントカ細胞を発見した美人研究者の騒動だ。そしてあの女性も自叙伝的な本を出版しているじゃないか。
»»鑑賞日»»2019/05/12

●原題:Shattered Glass
●制作年:2003
●上映時間:94min
●監督:ビリー・レイ
●キャスト:ヘイデン・クリステンセン/ピーター・サースガード/クロエ・セヴィニー/スティーヴ・ザーン
●お薦め度:---

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