25th hour

25時

アバンタイトルの犬エピソードでツカミオッケーなスタートを切る。
この犬は重要な役割がありそうな気もするが、よく考えれば犬がいなくても本編には影響がないのでは?とも考える。でもやっぱり重要な小道具であることは確かだ。
ヤクの売人バイニン版「アメリカン・グラフィティ」といったお話と言えば解り易い…なんてのは回りくどいか。明日の朝には収監される男にまつわる恋人と友人と父親の25時間の物語。「アメリカン・グラフィティ」というより「5時から7時までのクレオ」のほうがより近しいかもしれない。
明日の朝にはもう死んだも同然の身の上になるという虚無感が根底に流れている。そういう虚しさだけの物語かと言えば左に非ず。盛り上がりもあるし、それぞれの関係性もキッチリと描かれているのは、さすがスパイク・リー監督。といっても「インサイド・マン」しか観たことないんだけど。何より昨日観た「デリンジャー」とつい比べてしまう映像にとてもコクがあるというのをずっと感じていた。
ラスト直前の父親のナレーションによる夢想譚に酔いしれてしまった。
»»鑑賞日»»2019/09/06 U-NEXTにて

●原題:25th hour
●制作年:2002
●上映時間:135min
●監督:スパイク・リー
●キャスト:エドワード・ノートンフィリップ・シーモア=ホフマンバリー・ペッパー
●お薦め度:★★★

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